犬が夜鳴きする原因と対策(年齢別)

犬のしつけ

愛犬の夜鳴きに悩む飼い主さんはとても多いです。犬の年齢によって夜鳴きの原因が異なっていることがあります。夜鳴きする原因と対策について年齢別でまとめました。

子犬の夜鳴きの原因と対策

1. さびしさで不安

子犬の場合、不安で夜鳴きします。過去に、母犬や一緒に生まれてきた兄弟犬と一緒に寝たり、ペットショップなどで仲間のざわめきの中で眠りについていたのかもしれません。
いつもと違う環境や静まった暗い部屋で一人で眠ることに不安や寂しさを感じて夜鳴きします。

対策
  • 飼い主の寝室にケージやサークルを置き、犬から飼い主の姿が見える場所で寝かせる
  • テレビや音楽を小音でつけたり薄明りにして、人の気配を感じるようにして犬を寝かせる

2. 生活環境の問題

子犬の生活する環境に問題があり夜鳴きしている場合があります。「食事の量が足りずお腹が空いた」「寒い、暑い」「水が飲みたい」「夜中にトイレに行きたくなる」など、生活環境を見直す必要があります。

対策
  • 食事の量が足りないようであれば寝る前に軽い食事を食べさせてあげる
  • 温度・湿度を適切に整える。水は飲みたい時に飲めるようにしておく
  • 一晩過ごすスペースにトイレを用意する(子犬は一晩排泄を我慢することができません)

3. 寝られない

夜眠れず夜鳴きすることがあります。運動不足からくるストレスがあったり、昼間にぐっすり眠ってしまい、夜になると目が冴えてしまっているのかもしれません。

対策
  • 夕方の散歩時間を増やすと、心細さよりも疲れて夜は寝る
  • ワクチン接種が完了しておらず散歩に行けない場合は、抱っこやカートで近所を散策するだけでも刺激となり疲れて夜は寝る

4. 体調が悪い

犬の体調が悪く、夜、家族を呼んでいる場合があります。

対策
  • 犬の様子に心配な点があればかかりつけの獣医師に相談する

5. 構って欲しい

夜、鳴いた時に飼い主が様子を見に行ったり声をかけたりすることで、飼い主が構ってくれることを犬が学習し、夜鳴きをしている可能性があります。

対策
  • 犬に声をかけたり、近くへ寄ったり、なでたりするのは、鳴かずに静かにしている時にする。「鳴いても良いことがない」「落ち着いていると良いことがある」と教え
  • 日頃から一人で過ごす練習をしておく。
    部屋に犬をひとりにし、飼い主は少しの間そばを離れる。騒がずに静かにしていれば姿を見せて褒める。鳴いたり騒いだりしている間はとにかく無視をする
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成犬の夜鳴きの原因と対策

1. 発情期

メス犬が発情期(ヒート)の場合、オス犬はメス犬のフェロモンに反応して夜鳴きすることがあります。メス犬が近くにいない場合でも犬は優れた嗅覚を持っているため、数キロ離れた場所にいるメス犬のフェロモンに反応することも珍しくありません。

対策
  • 発情期が原因の夜鳴きは本能なのでやめさせるのはなかなか難しい
    発情期からくる興奮などの対策のひとつに去勢手術がある。去勢手術は発情期の興奮状態によるストレスの軽減だけでなく、生殖器系の病気を予防することにも効果がある

2. 体力が余っている

犬は日中あまり体を動かすことができないと、運動不足で寝つきが悪くなり夜鳴きに発展することがあります。また運動不足によるストレスを発散するために夜鳴きをする場合があります。

対策
  • 散歩の時間や回数を増やしたり、夜寝る前に家の中で一緒に遊ぶ。
    エネルギーを十分に発散させれば夜は疲れて寝やすくなる

3. 周囲を警戒している

成犬は家の外でも室内でも警戒している時に夜鳴きすることがあります。家の周囲で工事が始まったなどいつもとは違う環境にある時や、外に知らない人がいることを警戒している時に夜鳴きをします。

対策
  • 夜鳴きで遠吠えしている時におやつをあげるのは逆効果
    鳴けば飼い主が構ってくれる、おやつをもらえると犬が学んでしまい、夜にわざと鳴く原因になってしまう。対処方法は「徹底無視」が有効
  • 窓を閉め音楽やテレビをつける。黙って見守り落ち着いたら褒める

老犬の夜鳴きの原因と対策

1. 老化による不安

犬は老化によって視力や聴力が衰えると、今までのようにものごとが把握できなくなるため不安を感じやすくなります。とくに夜は周囲が暗くてものが見えにくく、不安な気持ちが増します。また、足腰の関節の痛みなどが原因で夜鳴きする場合があります。
さらに、認知症が原因の場合もあります。犬は認知症になると単調な夜鳴きや遠吠えのほか、同じ場所をぐるぐる回る、昼に寝て夜は起きている、トイレの失敗が多くなるなどの症状が見られます。

対策
  • 不安な気持ちで夜鳴きしている場合は犬を安心させることが大切
    飼い主が優しく声をかけ、そばにいることを伝える
  • 日中は飼い主の気配が伝わるようにリビングに居場所を作る。
    夜は飼い主と同じ部屋で眠れるようにする

2. 体内時計のズレ

老化が進み寝たきりになると、生活のリズムがつかめなくなって体内時計がずれていくことがあります。体内時計がずれると昼間のつもりで夜に鳴くことが起きてしまう場合があります。

対策
  • 太陽の光を浴びることで体内時計が調節されやすく、認知症による夜鳴きを軽減
    犬の体に無理のない程度に太陽の光を浴びさせる

まとめ

犬の夜鳴きは飼い主が睡眠不足になって心身を崩したり、近所迷惑になる恐れがあります。犬にとってもストレスです。そのため夜鳴きは放置せずに対策が必要です。夜鳴きを対策するにはまず原因を知ることが大切です。愛犬の様子がいつもと違うと感じたら動物病院で相談したり、ドッグトレーナーに相談するなどして対策をしましょう。

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