犬の予防接種のタイミングは?種類は?

犬の生活

犬の予防接種について、接種するタイミングはいつなのでしょうか。また、どのワクチンを接種すればいいのでしょうか。ワクチン接種の疑問を整理しました。

ワクチン接種の時期と種類

犬のワクチン接種のタイミング

愛犬を伝染病から守るために、早い時期からワクチン接種が必要になります。
子犬は母親からもらった免疫力が弱くなる生後2~3か月頃から様々な伝染病にかかる危険性が高まります。ワクチンによる免疫を得て、子犬の早い時期に犬や人と接する機会を持たせ、社会に慣らすことが大切なしつけの一つです。

犬の予防接種プログラム
  • 1回目
    生後8週以降 混合ワクチン
  • 2回目
    生後11週以降 混合ワクチン
  • 3回目
    生後14週以降 混合ワクチン
  • 狂犬病
    生後110日前後 狂犬病ワクチン

    狂犬病ワクチンは91日以上の犬に接種義務があります

  • 毎年
    1年後 混合ワクチンと狂犬病ワクチン

    以後は年に1度、混合ワクチンと狂犬病ワクチンを別々に接種します

混合ワクチンは1年中いつでも動物病院で打つことができます。混合ワクチンは接種して約3週間で免疫がつきます。子犬のワクチンプログラムが終了したら1年後に接種しましょう。

その後は1~3年ごとに、生活スタイルやお住まいの地域での感染リスク、犬の体調や持病の有無などによって獣医師と相談しながら接種しましょう。混合ワクチンと狂犬病予防接種との間は1か月空けてください

混合ワクチンの種類

任意で受ける予防接種には、ピンポイントで感染症を予防する「単独ワクチン」と、いくつかの感染症予防を一度に行える「混合ワクチン」があります。毎年定期的に行う犬のワクチンと言えば「混合ワクチン」のことを指すのが一般的です。
なお、狂犬病ワクチンは日本の法律で毎年接種させることが義務付けられています。

混合ワクチンは「2種」「5種」「6種」「7~11種」に分かれています。
代表的なものは「6種と「9種」です。
※7~11種はレプトスピラ菌の種類が異なる混合ワクチンです

混合ワクチンの種類
  • 2種混合ワクチン
    予防 犬ジステンバー、犬パルボウイルス
  • 5種混合ワクチン
    予防 2種混合ワクチン + 犬伝染性肝炎、犬アデノウイルスⅡ型、犬パラインフルエンザ(ケンネルコフ)
  • 6種混合ワクチン
    予防 5種混合ワクチン + 犬コロナウイルス
  • 7~11種混合ワクチン
    予防 6種混合ワクチン + 犬レプトスピラ
    ※ 8種混合ならレプトスピラワクチンのうち2種類、9種混合なら3種類予防

混合ワクチンの選択方法

混合ワクチンについて、多くの動物病院では「5種」「6種」と「8種」「9種」を採用しているようです。複数ある混合ワクチンについて、どの種類を接種すればいいのでしょうか。

答えは「住んでいる環境や生活スタイルに合ったものを打つ」です。
例えば、都市に住んでいてアウトドアはしないという都会派の方であれば「5種・6種」を選ぶことが多いです。キャンプに行ったり、海や川で遊ぶのが大好きという場合は「8種・9種」を、自宅近くに山や森、田んぼや畑が多いなど、自然豊かな場所に住んでいる場合も「8種・9種」が推奨されています。

犬の中には、ワクチン接種でアレルギー反応を起こしてしまう犬もいます。ワクチンの種類が多い方が良いというわけではありません。ワクチン接種をせずに感染症にかかってしまった場合の方が死亡率は非常に高くなるので、最低でも5種・6種は必要です。
アレルギー反応(副反応)のリスクを含めて8種・9種を打つのか、アウトドアを諦めて5種・6種を打つのか、生活スタイルを含めて検討が必要です。悩む時は獣医師と相談をしたうえで決めましょう。

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ワクチン接種の注意点

ワクチンのアレルギー反応(副反応)

ワクチン接種後の副反応(ワクチンアレルギー)は、ワクチン接種直後~約2時間以内に起こるアレルギー反応です。 アレルギー反応の代表的な症状は次のとおりです。

代表的なアレルギー症状
  • よだれ
  • 嘔吐
  • かゆみ
  • じんましん
  • 目や口の周りが腫れる

副反応がさらに重症化したものを「アナフィラキシーショック」と言います。アナフィラキシーショックは死に至ることもあります。

アナフィラキシーショック
  • 意識低下
  • 失神
  • 呼吸困難

ワクチンの抗体検査

もし愛犬が3年間抗体を維持できる体質だとしたら、1年に1度ではなく3年に1度の接種にしてあげることで、副作用のリスクを減らすことができます。
抗体を調べる方法として、ワクチンの抗体検査があります。抗体検査を行い、犬に適切なワクチン接種のタイミングを知ることができます。かかりつけの動物病院が犬用ワクチンの抗体検査を行っているかは事前に問合せが必要です。

ワクチン接種当日の注意点

ワクチン接種の日は以下の点に注意しましょう。

  • 発熱時や妊娠中は接種を控える
  • 接種後2時間はワクチンアレルギーの症状が出ていないか注意する
  • 接種当日~翌日までシャンプー、激しい運動、水浴びは控える

もしアレルギー反応がでてしまった場合にすぐに病院で診てもらえるように、午前中にワクチン接種を行い、接種後30分くらい動物病院に留まり様子を見ましょう。またワクチン接種後に犬の様子がおかしいと思ったらすぐに動物病院へ行きましょう。

まとめ

犬は大切な家族の一員です。
愛犬を伝染病から守るために、適切なタイミングでワクチン接種が必要です。ワクチン接種の必要性やリスクをよく知ったうえでワクチン接種を受けましょう。

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