犬が冬にかかりやすい病気のサインと予防法

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「雪やこんこん♪あられらこんこん♪」の「雪」の歌詞から、犬は寒さに強いというイメージをお持ちの方が多いかもしれません。しかし、犬も人間と同じように寒さに影響を受け、冬に発症しやすい病気があります。病気のサインと予防法を知り、冬に多い病気から守りましょう。

犬が冬にかかりやすい病気

犬が冬にかかりやすい病気と、その病気のサイン・予防法についてまとめました。

1. 泌尿器系の疾患

寒くなると犬も水を飲む量が減ります。その影響で、尿路感染症・ぼうこう炎・結石など泌尿器系の病気にかかりやすくなります。以前に泌尿器系の疾患にかかったことがあったり、高齢である場合はよりかかりやすくなるので注意が必要です。

  • メス → 尿道が短いため膀胱炎にかかりやすい
  • オス → 尿道に結石が詰まり排尿困難になりやすい

おしっこは体内の水分量を一定に保持させたり、体内の老廃物を排泄するなど、とても重要な役割を担っています。泌尿器系の疾患によりおしっこが作られなくなったり、排泄されなくなると命の危険があります。普段から尿の量と色はよく観察し、おかしいと感じたらすぐに動物病院に連れて行きましょう。

病気のサイン
  • 何度もトイレに行くのにおしっこの量が少ない
  • 排尿時に痛そうにしている
  • 尿に血が混じっている
予防法
  • 屋外で排せつする犬はおしっこを我慢させるとぼうこう炎を引き起こし、その結果として結石ができやすくなります。犬に排尿を我慢させないよう、どんなに寒く天候が悪くても飼い主が愛犬を散歩に連れ出しましょう。もしくは室内で排せつができるようにトレーニングをしましょう。
  • 犬の好む肉汁を飲み水に少量くわえてみたり、ドライのドッグフードに少量かけると水分摂取ができます。

2. 関節疾患

関節の周りは筋肉や血管が元々少ないですが、寒さによって関節周辺の血流がさらに滞り筋肉がこわばってしまいます。そのため寒い時に急に運動をさせると関節を痛めてしまいます。しかし、運動不足は肥満につながりさらに関節を痛める要因になってしまいます。

病気のサイン
  • 犬が歩くのを嫌がる
  • 足を動かす時に鳴く
  • 飼い主が犬の足を触るのを嫌がる
予防法
  • 寝起きなど動きが鈍くなっている時に、急にボールを投げて追いかけさせたりするのはやめましょう。いきなり無理な体勢をとることになり、関節を痛めてしまうことがあります。
  • フローリングのような滑りやすい床は、足を踏ん張りづらいので関節に負荷をかけてしまいます。カーペットやマットを敷いて犬の足腰を守りましょう。
  • 太らせないことが大事です。適切な栄養管理と日々の運動で、犬が適切な体重を維持できるようにしましょう。雪で外に出られない時でも室内で上手に遊ばせて運動量を確保しましょう。

3. 心臓・循環器系の疾患

心臓疾患は発見が難しい病気です。他の病気の症状と似ていることもあり、発見が遅れることもあります。脈拍数のチェックなどで病気を早期発見しましょう

病気のサイン
  • 特に小型犬が高齢になって急に咳が出るようになったら要注意です。冬は呼吸器が冷たい空気によって刺激され、急に冷え込んだ時などに咳が出やすくなります。犬の様子に注意しましょう。
  • 心臓循環器の病気が悪化してくると体重が減少してきます。短期間で1割以上減った時、特に思い当たる理由がないのに痩せてきた場合は、心臓疾患を疑ってみましょう。毛の長い犬は特に体重の増減が外見から分かりにくいのでこまめに体重を計ることが大切です
予防法
  • 食事の塩分を少なくすることが大切です。タンパク質の摂りすぎにも注意してください。

  

  1. 犬の後ろ側に立ち、太ももの外側から前方に向けて両手を当てて、指先で太ももの内側中央部よりやや上のだいたい動脈を確認します。「トクトク」という振動が伝わるはずです。
    肥満の犬はだいたい動脈を触ることができません。安い聴診器を1本持っておくのも良いです。
  2. 次に、この数を1分間数えます。1分が無理であれば15秒数えて4倍するといいでしょう。
  3. 正常な心拍数は犬で60~120回/分です。1分間に120以上の心拍数だと心臓病の疑いがあります。

興奮している場合は正確に計れません。リラックスした状態で心拍を計ることは、飼い主にしかできない簡単な心臓病の発見法です。

4. 伝染病の疾患

最近は予防接種が普及しました。しかし、冬は様々なウイルスが活発に活動する時期です。伝染病の予防接種は病気を完全に防ぐものではなく、感染しても症状が軽く済むようになっています。伝染病が完全に予防できるとは限りません。子犬など年の若い犬や、予防接種をしていない犬は特に気を付けましょう。

病気のサイン
  • 急に元気がなくなり、高熱が出て下痢をする場合はジステンパーを疑います。
  • 激しく嘔吐して血便する場合は、パルボウイルスに感染している可能性があります。
予防法
  • 生後2カ月前後の子犬は免疫がないため、初接種の前に伝染病にかかってしまうことがあります。予防接種が終わるまではできれば他の犬との接触は避けましょう
  • ペットホテルやドッグランなど不特定多数の犬が集まるところは、いろんなウイルスや細菌がいる可能性があります。ワクチン接種を義務づけているところを選びましょう。
  • 毎日の規則正しい生活でウイルスに感染しない抵抗力のある体を作ることが大切です。

5. 呼吸器系の疾患

気温が低く空気が乾燥する冬は、鼻や喉の粘膜の働きが弱まることから、細菌やウイルスが体に侵入しやすく、呼吸器系の病気にかかりやすくなります。

病気のサイン
  • よく咳をしたり鼻水が常に出ている状態は、ウイルス感染や鼻や喉、気管支の炎症が考えられます。咳がひどくなると呼吸困難になることもあるので早めに動物病院を受診しましょう。

異物を飲み込むなど誤飲の時も激しく咳をします。喉の奥からモノを吐き出すような湿った咳の場合は心臓病の可能性があります。

予防法
  • 時々窓を開けて空気の入れ換えをしましょう。ウイルスや細菌は閉めきった部屋に充満してしまいます。
  • 加湿器などを使って適度に部屋の湿度を保ちましょう
  • 新鮮な水を常に飲めるようにしておきましょう。冷たすぎる水を飲むと、咳がひどくなることもあるので温かい部屋に置いておくと良いです。
sg_byouki

まとめ

人間と同様に、犬も冬は体調を崩しやすくなります。
寒さ対策など冬にかかりやすい病気の予防をしましょう。そして犬は言葉で体の不調を訴えることができないので、普段から愛犬の様子を観察し異変がないか注意して見てあげましょう。

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