実は犬も「花粉症」になります。「花粉症」は花粉によって生じるアレルギー疾患のことです。
花粉は犬にとってもアレルギー症状を起こす物質のひとつです。人間の花粉症はくしゃみや鼻水、目のかゆみが主な症状なのに対して、犬の症状は皮膚に影響するものになります。
詳しくまとめました。
犬の花粉症の症状
犬の花粉症の主な症状は、皮膚のかゆみや発疹などが一般的です。
愛犬の皮膚の不調が春だけ、夏だけ、秋だけなど、特定の時期にのみ現れる場合は花粉にアレルギー反応を示している可能性が高いです。
犬が花粉にアレルギー反応を示した時の症状をまとめました。
犬の花粉症の主な症状は皮膚炎です。かゆみや皮膚の赤みが起きるので、身体の一部や全身をなめたり、かいたりするしぐさが見られます。
なめたりかいたりする刺激でさらに炎症が広がるため、できるだけ早めの治療が必要です。
犬の花粉症の治療方法
愛犬に花粉症のような症状が見られたら、動物病院で採血しアレルギー検査をすることで、どの花粉に対するアレルギー症状なのかを特定することができます。
アレルギー反応の原因が分かることで対策もしやすくなります。治療方法や薬についてまとめました。
1. 薬の使用
皮膚のかゆみなどの症状を抑えるため、免疫の過剰反応を抑えるステロイドや抗ヒスタミン剤が使用されます。
ステロイドはかゆみに対してとてもよく効く薬ですが、長期的に使うと副作用が生じやすくなります。使用の仕方や期間について獣医師とよく相談し説明をよく聞くようにしましょう。
2. エリザベスカラーや洋服の着用
犬に「かいたらダメ」と言ってもやめてくれません。
かいたりなめたりすることでさらに炎症が広がるのを防ぐために、エリザベスカラーや洋服を着用することで、悪化を防ぐことができます。
犬の花粉症対策
花粉症であることが分かったら、アレルギー反応を起こさないように予防することが大切です。
花粉症対策についてまとめました。
1. 散歩は洋服を着せる
愛犬の皮膚を花粉から守るには服を着せることが最適です。
ナイロン地など花粉が比較的つきにくい素材の洋服を犬も飼い主も着用するのが好ましいです。
花粉を家に持ち込まないよう服は玄関で脱がせましょう。
2. 散歩コースや時間を工夫
花粉をまき散らす植物が多くある散歩コースは避けましょう。
特に夏に花粉を飛散させるイネ科の植物は背が低めなので、犬が花粉をたくさん浴びてしまう恐れがあります。また、花粉の飛散が多い時間をさけて散歩に行くのも良いでしょう。
3. 帰宅時に花粉を落とす
帰宅の際は愛犬や飼い主に付着した花粉をはらいましょう。
犬の場合、洋服で防御できなかった部分は、市販の床掃除用の濡れていない不織布で拭いたり、犬用のシャンプーティッシュで拭いてあげましょう。
飼い主の服も玄関付近で脱ぐなどして室内にできるだけ花粉を持ち込まないようにしましょう。
4. こまめな掃除と空気清浄機
室内への花粉の浸入を完全に防ぐことは不可能です。
そのため、花粉を除去できる機能が付いた空気清浄機を使用したり、こまめに掃除をして室内の花粉を減らすようにしましょう。家の中の掃除は掃除機プラス水拭きがおすすめです。
5. 皮膚のケア
皮膚のバリア機能が損なわれると、花粉などのアレルゲンが皮膚に侵入しやすくなります。
犬の皮膚のバリア機能を高めるスキンケアを日常的に行うことも重要です。
シャンプーの頻度を増やしたり、ブラッシングをこまめにしましょう。
まとめ
犬の花粉症は人間とは少し違います。犬でもアレルギー体質の犬は花粉症を発症することがあります。
愛犬がつらそうにしていたら早めに動物病院へ行きましょう。皮膚のトラブルは早めの対応が重要です。