犬の熱中症、予防と応急処置を学ぼう!

犬の生活

犬の熱中症の症状とその予防方法です。
犬は人間のように汗をかいて体温調節をすることができません。パンティングという舌を出してハァハァという浅く早い呼吸をして冷たい空気を体の中に取り入れる事で体温を下げる調節をします。しかし、外の気温が暑くなりすぎるとパンティングをしても体温が下げられず熱が体の中にこもってしまいます。
熱中症は、体温が高い状態が続く事で様々な臓器の機能に障害が出ます。脱水する事によって水分や塩分が体の必要なところに届かなくなると障害がさらに進み多臓器不全に陥ります。熱中症を発症すると小型犬は5~10分で死亡する事もあります。死に至らずすんだとしても臓器に後遺症が出る事もあります。
熱中症予防を確実に行い、最悪熱中症にさせてしまった場合も応急処置ができるようにしておきましょう。

犬の熱中症の症状

犬の熱中症の症状をまとめました。熱中症の初期段階では体温が高くなりますが、症状が進行して重症になるとショック状態になり体温が低下する事もあります。危険な状態からさらに進行すると、意識消失、発作、口や鼻や肛門からの出血などの症状が認められます。

症状
1. 初期の症状
  • 落ち着きがなくなる
  • パンティング(ハァハァと激しく口呼吸)
  • 心拍数が早い
  • 体を触ると熱い
  • 口の中や舌の色が赤い
  • よだれが多い
  • 動きたがらない
2. 危険な症状
  • ぐったりしている
  • チアノーゼ(口の中や舌の色が青紫)
  • 嘔吐や下痢

 

犬の熱中症の原因

熱中症になる原因、環境についてまとめました。犬は体温調節が人間のようにできないため、気温や湿度が高い時はたとえ、短時間でも注意が必要です。

原因
  • 1. まだ暑さや湿気に体が慣れていない
    ゴールデンウィークの頃から発症するケースが増えている
  • 2. 高温多湿環境に放置
    熱中症は屋外でも室内でも発症する。お出かけで車内に残す事は絶対にしてはいけない
  • 3. 過度な運動
    運動をする事で体温が上がる。気温や湿度が高い時は短時間でも注意が必要
  • 4. 暑い時間の散歩
    真夏のアスファルトは50度~60度まで熱せられている。地面との距離が近い犬は地面からの熱を受けやすいため、地面の熱がこもっていない時間帯を選んで散歩に行くこと
  • 5. 熱放散機能が低下している
    犬種の特性や病気、肥満により熱を下げる力が低い場合、熱中症の危険性が高くなる
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犬の熱中症の予防

犬に熱中症の予防についてまとめました。犬にとって快適な温度・湿度は、人間が快適と感じるよりもやや涼しめで、温度は26度、湿度は50%くらいが適しています。極端に冷やしすぎたりエアコンの冷風が直接あたる場所にケージをおいていると体調を崩してしまうかもしれないので注意が必要です。

予防
1. 散歩での予防
  • 散歩は早朝や日が暮れた後など涼しく地面の温度が低い時間に行く
    (日が暮れてすぐはまだアスファルトが熱いため注意)
  • 散歩中はしっかり給水をする
  • 首に濡らしたタオルや犬用の保冷剤を入れたバンダナなどを巻く
2. 車で出かける時の予防
  • 車で外出の時はこまめに犬の様子を確認する
  • エアコンをしっかりかけて水分を十分に与える
  • 保冷剤やひんやりマットを必ず用意する
  • 犬を置いて車から離れない
  • 車内を冷やしてから犬を乗せる
    (エアコンが効いてくる10分の間に熱中症でぐったりとなる事もある)
3. 室内での予防
  • エアコンを24時間使用し温度と湿度を管理する
  • 日が入る部屋はカーテンを閉めておく

私の愛犬は、車でのお出かけの時はいつもクレートに入っているのですが、クレートと座席の間に保冷剤を敷きクレートの中が冷えるように心がけています。
保冷剤はカミカミして破壊するので、愛犬が触れられないようにしています。

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犬の熱中症の応急処置

応急処置についてまとめました。熱中症が重度の場合は、1分を争う治療が必要となります。体を冷やしながら動物病院に搬送します。

応急処置
  • 1. 涼しい場所に移動し体を冷やす(首・脇の下・太ももの付け根を冷やす)
  • 2. 体に水をかけ扇風機などで風をあてる
  • 3. 近所の動物病院に電話をする

まとめ

犬の命を瞬時の奪う可能性があるのが、熱中症です。
熱中症は飼い主の対策で予防できるものです。「やりすぎ」くらいがちょうど良いと思って、本格的な夏がくる前にしっかり熱中症の対策を準備し、危機管理をしておきましょう。

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